乳がん術後ケアコラム
ハンドケア方法について
2021.3.3ハンドケア方法について
冬の乾燥する時期は特にハンドクリームが欠かせませんね。
皆さまはどんなハンドクリームを使っていますか?
乳がんの抗がん剤治療の副作用で、皮膚の乾燥・爪の変化が起こる場合があります。
皮膚障害の一般的なケアでは、「保清」、「保湿」、「刺激からの保護」が大切です。
「ハンドケア」として、常備しているハンドクリームを使用されることありますよね。
ハンドクリームで、ケアしたにもかかわらず、手先の傷などが悪化した方いませんか?
ハンドクリームの成分を見ると、ヒアルロン酸・ビタミン・尿素・グリセリン・シアバター・プラセンタエキスなど様々あります。乳がんの抗がん剤治療の副作用時に「尿素」成分が入ったハンドクリームをケアとして使用する場合、注意が必要かもしれません。
尿素は、体の外へ逃げていく水分を肌の中に留まらせ、乾燥を防ぐ保湿の役割があります。また、硬くなった皮膚を柔らかくしてくれるので、角質が硬くなっているところ(踵など)に対して改善が期待できます。ただ、「ひび割れ」や「あかぎれ」した部分など、傷口がある部分に塗ると、しみたり、傷んだりするかもしれません。副作用のハンドケア時は、成分をよく見たり、無香料もしくは自分がリラックスできる香りのものを選んだり、刺激の少ないものを使用することをお勧めします。
そして、ハンドケア後は肌への刺激が少ない天然素材の手袋を装着するのも保湿効果を高める上、手先を保護できるので良いですね!
また、「ハンドケア」と併せて「爪のケア」も必要ですね。
爪を保護するためにマニキュアを使用する方がいらっしゃいますが、通常のものではなく、薬用のマニキュアをお勧めします。併せて、オイルなどで爪を保護し、乾燥を防ぐのもいいですね!また、アクリルネイルやジェルネイルなどの硬化性のものは、爪に負担がかかるので、爪が回復してきてから使用するほうが良いと思います。
皮膚への負担となる、紫外線、ケガ、虫刺され、不潔状態、摩擦、締め付け、喫煙を避けつつ(リンパ浮腫の方も同様ですね!)、ハンドケアを実施し、不安があれば医療従事者に相談すると詳しく教えてくださると思いますので、是非質問してみてください!
- この記事を書いた人
- 宮浦@ピンクリボンアドバイザー
2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。