乳がん術後ケアコラム

「ピンクリボンアドバイザーアニュアルミーティング2022」に参加しました

2022.08.23「ピンクリボンアドバイザーアニュアルミーティング2022」に参加しました

「ピンクリボンアドバイザーアニュアルミーティング2022」に参加しました

2022年7月24日に「ピンクリボンアドバイザーアニュアルミーティング」がオンラインにて開催されましたので、参加いたしました。
「アニュアルミーティング」とは、年に一度の会議のことで、「ピンクリボンアドバイザーアニュアルミーティング」は、ピンクリボンアドバイザー同士の交流と活動の活性化を図ることを目的として開催されます。そこでは乳がんの検診や治療に関する日本や世界の最新情報について医療従事者からかみ砕いた説明を聞けたり、また各地のピンクリボンアドバイザーのさまざまな活動や取り組みについて学べたりします。
今回印象に残っているお話しが2つありましたので、紹介いたします。

①遺伝性乳がん卵巣がんを知ろう!みんなのためのガイドブック2022年版刊行

「遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン」2021年度版が2021年7月に刊行されたことを受け、2022年7月1日に遺伝性乳がん卵巣がんを知ろう!みんなのためのガイドブック2022年版が刊行されました。
遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の診療や、HBOCと診断された場合の日常生活での注意点など、初めから読んでも、気になるものから読んでもわかりやすいQ&A式となっています。患者さんとご家族、血縁者の方々など、一般の方にも読みやすい平易な文章で解説しています。また、情報サイト一覧や保険適用一覧、専門用語集もついても掲載されており、さらに本のサイズがA5と手頃なサイズになっています。

②ブレストケア・アウェアネス

アニュアルミーティングでも、ここ近年で学会でも多く発表があるワード・・・それが「ブレストケア・アウェアネス」です。
「乳房を意識する生活習慣」という意味でして、乳房の状態に日頃から関心をもつことにより、乳房の変化を感じたら速やかに医師に相談するという正しい受診行動を身につける為に、以下の4つの習慣を意識しようという内容です。

1. ご自分の乳房の状態を知る
2. 乳房の変化に気をつける
3. 変化に気づいたらすぐ医師へ相談する
4. 40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける

これを見ると当たり前!当然だな!と思われるかもしれませんが、日本の乳房検診率は2019年度では47.4%と検診対象者の半分にも届いておりません。アメリカでは70%以上を超えている中、かなり乳房検診への意識が低いと思います。
ピンクリボンアドバイザーとして、検診促進をすると共に、アモエナ公式オンラインショップでは乳がん術後に安心してご利用いただけるサービス、商品を提供できるように努めて参ります。


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この記事を書いた人:宮浦@ピンクリボンアドバイザー
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宮浦@ピンクリボンアドバイザー

2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。

  • 2022.08.23
  • 18:53

「第30回日本乳癌学会学術総会」に企業出展しました

2022.08.23「第30回日本乳癌学会学術総会」に企業出展しました

新たなピンクリボンアドバイザーが誕生!

2022年6月30日(木)~7月2日(土)「第30回日本乳癌学会学術総会」の展示会場にてアモエナ製品を展示いたしました。
日本乳癌学会学術総会は年1回開催され、2020年度はweb開催のみ、2021年度はハイブリッド形式開催(※1)、2022年度も十分な感染対策を講じた上で、ハイブリッド形式にて開催されました。
コロナが流行する以前は外科・放射線科・薬剤師・看護師など様々な医療従事者や、乳がん関連商品を扱う各企業、また一般の方等全国各地から約5,000~6,000人が集まる活気のある学会でしたが、2022年度はコロナの影響もあり、約2,000名の来場に留まりました。
乳癌学会は過去、他の学会とは違い、学会期中に市民公開講座や患者さん向けセッションが開催されています。今回は患者さん代表の方が中心となって内容を選定され、患者さんの視点に立った企画がありました。例えば、乳癌の最新の薬物療法やパネル検査についての発表があったり、患者さんやその家族、また市民と医療者が乳がん診療の課題について議論しつつ交流を図る場等の企画があったりしました。

弊社ブースでは、アダプトエアを中心に展示・紹介し、医療従事者に乳がん患者さんの現状やコロナ時の対応等についてお聞きしました。
私が特に印象に残っているのは、患者・市民参画プログラム、通称「BC-PAP(ビーシー・パップ:Breast Cancer Patients and Advocates Program)」枠で来場されたTさんでした。去年も参加されたそうで、とても勉強熱心かつ行動力・向上心にあふれた魅力的な女性で、私自身もしっかり勉強してより良い商品を皆様の元にお届けできるように頑張ろうと思いました。

次回2023年の日本乳癌学会学術総会は2023年6月29日(木)~7月1日(土)パシフィコ横浜にて開催予定です。次回の学会は医療従事者だけでなく、患者さんなど一般の方も足を運びやすい環境になっていればと思います。


※1:ハイブリッド開催とは、会場に足を運んで学会に参加する「来場型」と、インターネットを介して聴講する「オンライン型」を組み合わせたものです。


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2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。

  • 2022.08.23
  • 18:51

「HIPRAC県民公開セミナー ~発見しよう!自分に適した『がん治療』~」を聴講しました

2022.03.23「HIPRAC県民公開セミナー ~発見しよう!自分に適した「がん治療」~」を聴講しました

2022年2月26日に広島がん高精度放射線治療センター(HIPRAC)県民公開セミナーが開催され、web聴講いたしました。
HIPRAC とは2015年10月に開設された広島がん高精度放射線治療センターの略語で、広島県が設置し、一般社団法人広島県医師会が運営する、がんの高精度放射線治療施設です。


HIPRAC県民公開セミナーは、広島県・広島市・広島県医師会と4つの基幹病院(広島大学病院・広島赤十字原爆病院・県立広島病院・広島市民病院)が協働し、年に1回セミナーを開催しています。元々は講演会+web配信でしたが、今回はコロナ禍の為、webのみで開催となりました。


講演会の内容は、広島県における「がん」の現状や、4人の専門医による「前立腺がん・乳がん・頭頸部がん・子宮がん」に焦点を当て、それぞれの治療方法の違いや最新の情報等を分かりやすく解説されていました。 乳がんについては下記の通りの発表がありました。


◆乳がんの特長

・40歳以降で発見される場合が多い

◆乳がんを発見する方法

・自分の乳房を自分で意識する
・必ず定期的に検診を受ける

◆乳がんの治療を知る

・放射線治療時の無駄のない照射方法を研究し、実施している
・照射後のスキンケアの重要性
・乳がん治療は5~10年と長期になるため、焦らずじっくり治療することが大切


また広島県では、がん認知度UP活動も活発でして、芸能人を活用したり、広島がんネットを開設したりしていますが、広島県のがん検診受診率は他都道府県に比べ低いのが現状です。


例えば、乳がんの検診受診率全国平均47.4%に対して、広島県は43.9%(全国38位)です。※1
今後の目標はがん検診受診率UPとがんになってもフォロー体制が整っている暮らしやすい県にすることで、具体的には、治療と仕事の両立ができる環境整備をしたり、小児・AYA世代の患者さんへの支援や助成金検討をしたりするそうです。


現在、2人に1人が「がん」になる時代です。
身内や友人、また自分自身ががんになる可能性があります。がんになってしまった場合、どうすればよいのか、どこに相談に行けばよいのか、また、自分の住んでいる自治体ではどのようなフォローをしてくれるのか、一度確認してみてはいかがでしょうか。


※1:厚生労働省による令和元年国民生活基礎調査データ

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  • 2022.03.23
  • 10:33

新たなピンクリボンアドバイザーが誕生!

2022.02.22新たなピンクリボンアドバイザーが誕生!

新たなピンクリボンアドバイザーが誕生!

ピンクリボンアドバイザーとは、乳がんについて正しい知識を学んだうえで、主体性をもって行動する新しいボランティアです。初級・中級・上級と試験を受け、合格すればピンクリボンアドバイザーとして認定されます。 受験を通して、検診から治療、治療中の生活で注意すべきことなど、乳がん全般について学ぶことができます。
自分たちの周囲の人々が乳がん検診を受診するきっかけをつくる活動や乳がんにかかわるさまざまな問題を理解し、その解決のために行動することがピンクリボンアドバイザーには期待されています。
ピンクリボンアドバイザーの認定試験は年に一度あり、2021年は12月に初級と中級の試験が行われました。今回も多くの方が受験され、弊社でも新たなピンクリボンアドバイザーが誕生しました。


乳がん患者は年々増加し、日本人の9人に1人が罹患するというとても身近ながんとなりました。


「ピンクリボンアバイザー」制度を設立した認定NPO法人乳房健康研究会は、2030年までに「乳がん死亡者数を1万人以下にする」ことを目標に活動している乳がん啓発団体で、乳がんに関する正しい理解と行動を促し、啓発活動を推進しています。その活動の一環として、未来を担う子どもたちへのがん教育に取り組み始めています。
乳がんをもっと身近に感じてもらうため、がん経験を持ち、がん教育講師としての特別な研修を修了したピンクリボンアドバイザーが、全国の中学校・高校に赴き、授業を行っています。この活動は、乳がんの経験談を通して、がんとの向き合い方、健康や命の大切さ、病気になった方への思いやり、支え合うことの大切さ、がんになっても自分らしく生きることを伝えるこの活動は、学生の健康意識を向上させ、身近な方への検診促進や、未来の検診受診率アップにつながると感じます。

私も、この度新しく誕生したピンクリボンアドバイザーの仲間と共に、少しでもお役に立つ活動ができればと思います。


ピンクリボンアドバイザーって?

是非こちらもご覧ください。

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この記事を書いた人:宮浦@ピンクリボンアドバイザー
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宮浦@ピンクリボンアドバイザー

2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。

  • 2022.02.22
  • 08:52

乳がん治療の副作用を和らげる方法

2022.1.25乳がん治療の副作用を和らげる方法

乳がん治療の副作用を和らげる方法

乳がんの手術後の治療では様々な副作用が起きる場合があります。
「乳がん治療の副作用を和らげる方法」と題し、Amoena社が作成したものを日本語訳し、掲載いたします。

乳がんの治療や体調不良時、私達は当たり前に実施すべきことを忘れがちです。例えば、十分な睡眠をとる、深く呼吸する、屋外で時間を過ごす・・・これらはいわゆる自然治療法です。自然は体に負担をかけず治療することができます。今回は、自然なものとして、生姜とエッセンシャルオイルについてお伝えします。

1.生姜

東洋医学では生姜は胃の不快感を和らげることができるといわれています。ある研究結果では、術後の悪心を軽減するプラセボ(※1)よりも効果的であることを示しています。

※1:プラセボ
プラセボとは、本物の薬と見分けがつかないが有効成分が入っておらず、臨床試験に使用するためのものです。日本語で「偽薬(ぎやく)」と訳されることもあります。薬としての効き目のない乳糖やでんぷんなどを錠剤やカプセル剤などにし、薬のようにみせたものです。また、プラセボ効果とは、本来は薬としての効果をもたないプラセボを服用し得られる効果のことです。プラセボを服用することで、病気の症状が改善することがあります。また反対に、プラセボによって副作用(有害な作用)が出ることもあります。この効果は、生体が本来有する自然治癒傾向、自然変動をベースに、患者さんの暗示効果や期待効果、治療環境などの諸要因の影響により生じる結果の総和と理解されています。一般に、不安・緊張と疼痛に関連した症状ないしは病態はプラセボに反応しやすいと考えられています。(引用元:日本ジェネリック製薬協会)

生姜の使い方:ジンジャーティー
生姜を洗い、皮をむいた生の生姜の薄切り4〜6枚を、2カップ(500ml)の水で10〜20分間茹でます。
ライムジュース、蜂蜜、アガベシロップ(※2)を加えて甘くします。

※2:アガベシロップ
テキーラの材料でもあるアガベという植物から作られる甘味料。メキシコを中心に広がる植物で、主にブルーアガベの根茎の部分を絞って作られています。白砂糖より1.3〜1.5倍の甘さがありながら、スッキリとした味わいです。また、血糖値の上昇を示す指標であるGI値が低く、白砂糖のGI値が約109であるのに対し、アガベシロップのGI値はその1/4です。血糖値を急激に上昇するのを抑える働きがあります。

また、生姜で調理(野菜料理、炒め物、スープなど)するのもお勧めです。

2.エッセンシャルオイル
エッセンシャルオイル

「治療中にエッセンシャルオイルについて知っていたらよかった・・・」と、乳がん体験者の声をきいたことがあります。アロマテラピーとは、植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法です。アロマテラピーの活用は、心と身体のリラックスやリフレッシュを促し、体の健康のバランスを整えることを目的としています。

•ラベンダー、マジョラム、ローマンカモミール、イランイラン、サンダルウッド、バニラビーンズなど
ほてりや骨の痛みが睡眠を妨げた際、睡眠時のリラックス用としてご使用ください。

•ティーツリーオイル
豊富な特製をもつヒーリングオイルとして知られ、エッセンシャルオイルの中でも、比較的安全性が高いとも言われています。このため、アロマテラピーはもちろん、家庭での洗濯や掃除、その他にもオールマイティに利用されています。化学療法は、指の爪と足の爪を弱める可能性があります。ティーツリーオイル治療中に爪に使用して、爪を保護し、成長を助けることができます。

•フランキンセンス
クレオパトラや楊貴妃が愛用したともいわれ、香料の中で最も古い歴史を持つ香りです。
免疫サポートや抗炎症剤としてお試しください。

安全だと思われる場合でも、新しい方法を試す前に、必ず医師に相談してください。

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この記事を書いた人:宮浦@ピンクリボンアドバイザー
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2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。

空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」の開発者インタビュー

2022.1.25空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」の開発者インタビュー

空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」の開発者インタビュー

アダプトエアは2021年5月17日アモエナ公式オンラインショップ限定で販売を開始しております。
今回のコラムはアモエナ社の製品マネージャーのClaudia Reichl(以下 Claudia)、乳がん術後のシリコンパッド開発のプロジェクトマネージャーであるNils Stelter(以下Nils)が、女性のニーズをどのように受け止め、革新的な製品を発売するまでについての対談を日本語翻訳したものを掲載します。

―アモエナ社は、新製品の開発に対する着想どこで得ていますか?

Nils:新商品のさらなる開発を可能にする新しい技術の可能性見つけた時、新素材を発見した場合などです。これにより乳がん術後ニーズにさらに応えていくことができます。乳がん手術後の女性のニーズは多々ありますので、日々勉強しています。

―女性のニーズについてどのように学びますか?

Claudia:アモエナは乳がん術後シリコンパッドを製造する世界的な企業として、さまざまな国の女性から多くのフィードバックをいただいています。私はプロダクトマネージャーとして、常に市場の近くにいて、同僚とこのフィードバックを体系的に評価しています。
他にも乳がん患者さんと直に接し、その際の課題を吸い上げてくれる専門の小売業者や医療スタッフからのフィードバックも活用しています。製品開発で彼らの仕事をどのようにサポートできるかをよく聞き、考えています。

―自分にジャストフィットするシリコンパッドを見つけるのは難しいですか?

Nils:シルエットは多種多様ですので、多くの種類の製品を作っていますが、それらがすべての患者さんに合うかどうかは難しいです。
Claudia:不均一で敏感な瘢痕がある女性もいれば、投薬による激しい体重変動を経験したり、実際に既製品の中間のサイズが必要だったりする女性もいます。乳房領域のリンパ浮腫は、短時間でシルエットが変化することがよくあります。これらすべての場合において、個別にカスタマイズできるシリコンパッドが必要だと感じています。
Nils:Claudiaの話す女性たちは適切なシリコンパッドを見つけるのに苦労することが多い方ですね。私たちは過去数年間、解決策に取り組んできました。今まで悩んでこられた方に最適なシリコンパッドとして、アダプトエアは自信を持ってお勧めできます。

―アダプトエアは何が特別なのですか?
アダプトエアは特別に開発されたバルブがあります。小型の特別に開発されたポンプ

Nils:アダプトエアは特別に開発されたバルブがあります。小型の特別に開発されたポンプを使用して、シリコンパッドの中に空気を簡単に追加したり、抜いたりできますので、女性のシルエットに合わせて個別にカスタマイズできます。
Claudia:シリコンパッドの裏側は胸壁に個別に適応し、快適にぴったりとフィットします。温度調節機能のアウトラスト素材(コンフォートプラス)は、フォームの下で汗をかきにくくなります。また、とても軽量で、従来のシリコンパッドの半分位の重さになっています。

―しばらくすると空気が抜けませんか?

Claudia:特別なバルブのおかげで、空気は自分で抜くまでボリュームはそのままです。テスト着用者から、空気が抜けることはなく、何ヶ月も空気を追加する必要がないことの報告がありました。また、飛行機でテストした場合でも、目立ったボリュームの変化はありませんでした。アモエナのオフィスには、3年間ほとんどボリュームが変わらない試作品があります。
Nils:バルブの開発は私たちにとって最大の課題の1つでした。テスト着用者と一緒に完璧なプロトタイプを開発した後、製品が最終的に生産に入る前に、製造プロセスの開発にさらに2年近くかかり、細心の注意を払いました。

―アダプトエアは素晴らしい製品なのですね?

Nils:アダプトエアは最高です!現在ご使用のシリコンパッドに満足している方は多くいらっしゃると思います。しかし、本当に適切なシリコンパッドを見つけていない、またはシリコンパッドのフィット感に関してとても高い条件をお持ちの方が妥協しているかもしれません。その方々にアダプトエアをお勧めしたいです。

―今後の商品開発について教えてください。

Nils:アダプトエアは、特別なシリコンパッドであり、個別にカスタマイズできます。しかし、私達はさらなる個別化、完全なカスタマイズには到達しておりません。将来の課題として残っています。
Claudia:将来的には、もっと乳がん体験女性や専門小売店にも熱心に耳を傾け、継続的に製品を開発していきます。私たちのシリコンパッドを着用し、「お気に入りの服を着て、自信を持って人生を歩むことができる!」と話されている女性を見ると、毎回感動します。それが私の日常業務のモチベーションになります。

Claudiaはアモエナに18年間在籍しており、製品マネージャーとして、シリコンパッドに関するすべての製品関連の活動を調整しています。また、製品開発、マーケティング、販売の間の中心的なインターフェースとして活動しています。

Nilsは、製品開発のプロジェクトマネージャーとして20年以上会社に勤務しています。新製品の開発や試作品の製作に加えて、生産工程計画・実施も彼の仕事のひとつです。

今後も2人は数多くの同僚と協力して、乳がん術後の女性の自信を高めるような、その方の人生と共に歩むアモエナのシリコンパッドを作り続けたいと思っています。

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乳がん術後用シリコンパッドを使用して泳いでもいいですか?

2021.12.21乳がん術後用シリコンパッドを使用して泳いでもいいですか?

先日、シリコンパッドをご購入された方より「乳がん術後用シリコンパッドを使用して泳いでもいいですか?」とお問い合わせをいただきました。

乳がんを経験され、手術後に運動を始める方は多く、人気があるのはヨガや水泳です。特に水泳は全身運動となり、多くの医療従事者がお勧めしています。
なぜ運動をお勧めされるかといいますと、乳がん経験者の中には化学療法後に体重増加する方がいらっしゃいます。最近、世界中のさまざまな研究から、乳がんの発症や再発に肥満が大きく影響していることが分かってきました。脂肪細胞から出るエストロゲンが乳がんの「エサ」になることや、「ホルモン治療のせいで体重が増えた」と思って治療をやめてしまう人もいることなどが理由として考えられています。
運動を始めるにあたり、水泳や水中でのウォーキング、エクササイズは体に負担なくカロリーを燃焼できるので、実施される方が増加しています。勿論、ランニングやテニスなどの他の競技スポーツでもよいですが、水泳の良いところは個人のペースにでき、疲れたときに止まったりすることができるので、無理なく実施できるところですね。

さて、質問の回答ですが、アモエナのシリコンパッドは水泳(プールや海)でのご使用は可能です。
注意点としましては、ご使用後に必ず真水(水道水)ですすいでください。洗浄せずに放置すると、プールの塩素や海水に含まれている塩分などで製品を傷める可能性があります。

また、スポーツジムに併設しているプールをご利用された際、サウナやスパをご利用されることもあると思います。
シリコンパッドの耐久温度は60℃ですので、サウナでのご利用はお勧めしません。また、硫黄などの香りの強いもの、着色した水浴は避けてください。シリコンパッドは匂いや色を吸収しますのでご注意ください。
シリコンパッドだけでなく、水着に悩む方も多くいらっしゃいますが、乳がん術後にご使用いただける水着は多く販売されております。「乳がん 水着」と検索いただけると多くのラインナップがございます。是非ご確認ください。

乳がんを経験している方もしていない方も、水泳は健康維持にとても効果的です。
コロナ前は定期的に水泳をしていた私ですが、そろそろ再開しようかと思っている今日この頃です。

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空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」、国際デザイン賞をさらに受賞!

2021.12.21空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」、国際デザイン賞をさらに受賞!

アダプトエアは2021年5月17日アモエナ公式オンラインショップ限定で販売を開始しております。
アダプトエアは、シリコンの柔らかな感触はそのままに、専用のポンプで空気を出し入れすることで、細かいボリューム調整が可能な、画期的な商品です。例えば、胸壁に凹凸があってパッドがフィットしていないと感じる方、体型や体重変化などで胸の左右の大きさが変わり、左右対称にならないと感じる方、2サイズの間のサイズを希望されている方などにお勧めしています。
その「アダプトエア」は、世界的に権威のある2つの賞を受賞しています。
受賞の記事はこちら
さらに2021年にはオーストラリアのInternational Good Design Awards for Design Excellenceを受賞しました。

オーストラリアのグッドデザインアワードは、1958年に設立。12のデザイン分野と30のサブカテゴリにわたってプロジェクトがあり、オーストラリア国内に留まらず、世界的にも権威ある賞です。アダプトエアは、卓越したデザインと革新性が認められ、製品デザイン部門で名誉あるグッドデザイン賞を受賞しました。

2021年のグッドデザインアワードは、デザイナー、エンジニア、建築家を含む70人以上のオーストラリアおよび国際的な審査員によって評価されました。応募は900を超え、デザインプロジェクトでは記録的な応募を集めました。

グッドデザインアワードの審査員は次のようにコメントしています。
「アダプトエアは、乳房切除後の女性に力を与えるための素晴らしい商品で、ユーザーニーズに合わせてカスタマイズできるデザインは、手術後の女性にとってプラスになります。また、全体的にデザインは思慮深く、乳がん体験者と声を反映した傑出した商品です。素晴らしい!」

「アダプトエア」は軽量な上、細かいボリューム調整可能な点と、高機能の温度調整素材「コンフォートプラス」を高く評価いただいております。皆様是非ご体感ください。

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インフォームド・コンセントについて

2021.11.29インフォームド・コンセントについて

先日、乳がんではないのですが、身内が手術を受けることになり、インフォームド・コンセントに立ち会いました。
インフォームド・コンセント(informed consent)とは、直訳すると、「情報に基づく同意」です。
医療現場では「IC」と略されて使われています。※以下ICと記載します。

ちなみに日本看護協会のHPには以下の通り記載されています。

-インフォームド・コンセントとは、患者・家族が病状や治療について十分に理解し、また、医療職も患者・家族の意向や様々な状況や説明内容をどのように受け止めたか、どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスである。
インフォームド・コンセントは、ただ単に病状を告げ、同意書をとることではない。日常の場面においても、患者と医療職は十分に話し合って、どのようなケアを行うか決定する必要がある。-

上記の通り、ICでは患者さんの体の中でどのようなことが起こっているか、これから実施する検査や治療の内容、また処方される薬について、医師が専門用語をより分かりやすい言葉で細かく説明をします。また、患者さんは内容をよく理解し、納得した上で同意してから治療を受けることができます。

今回のIC立ち合いの際、医師が手術の説明をしている時に「わかりますか?」「もう一度お話ししますか?」と何度も止まって私たちが理解しているかどうか確認してくださいました。
以前、乳がん患者さんからICでの体験談として「わからない」ことが「わからない」、「あまり頭に入ってこなかった」、「何度も聞いて先生に申し訳ない」という気持ちになったという話を思い出し、IC終了後、身内に「すべて理解できたか」と尋ねたところ、「すべてではないけど、納得ができて治療に望めそうだ」と話しており、安心しました。

乳がんの手術は大きく分けて「全摘」「温存」「再建」の3つありますが、どれをとっても複雑で1人1人違います。また乳がんの治療は長く続く為、治療工程を全部説明されても、自分だったら理解できるかどうか不安だと思いました。ただ、不安になった時に「不安である」ことを医療従事者に伝えることも大事だと改めて感じました。

患者・患者の身内・医療従事者とそれぞれ立場がありますが、ICという制度でお互いが近くなり、病気としっかり戦う準備を一緒にできますね。自分が患者になった時には、理解できるまで何度も質問したいと思います。

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運動による乳がんの副作用の緩和について

2021.11.29運動による乳がんの副作用の緩和について

乳がんの手術後の治療では様々な副作用が起きる場合があります。
「乳がんの副作用に対処するためのヒント」と題し、ドイツのケルンにあるCancer Center(CIO Köln Bonn)のスポーツ科学者Freerk BaumannとAmoena社が共同で作成したものを日本語訳し、掲載いたします。

◆リンパ浮腫

結合組織の痛みを伴う腫れ。リンパ液が組織内および組織間の空間に詰まると発症します。最近ではリンパ浮腫のリスクは大幅に減少しましたが、リンパ節が切除された場合にリンパ浮腫が発生することがあります。

【役立つ運動方法】
・水泳や水中エアロビクスなどのウォータースポーツ:水圧と筋肉の収縮により、組織に穏やかな圧力がかかり、リンパ液の動きが促進されます。
・ノルディックウォーキングでの適度なウェイトトレーニング:腕を前後に動かすと、筋肉が収縮し、リンパ液の流れが促進されます。
◆神経障害

化学療法後の乳がん患者さんは、手足の神経障害のしびれが起こる場合があり、患部がチクチクしたりしびれたりすることがあります。

【役立つ運動方法】
手の場合:ギターやピアノの演奏などの細かい運動、または指を使って物をつかむなどの運動。
足の場合:感覚運動トレーニング(砂の上でのバランス運動や平らでない地面で立つなど)、ヨガ、ピラティス。
◆関節痛

乳がんのホルモン療法の副作用で発生する場合があります。

【役立つ運動方法】
筋肉を構築する集中的なウェイトトレーニング、またはジョギングなどの集中的な動きが改善に役立つことがよくありますが、まだ、その理由は分かっていません。
◆肩関節の可動域制限

乳房切除後、長期的な肩などの関節が動きにくくなる場合があります。さらに緊張や痛みを感じると、姿勢が悪くなり、筋力が低下し、筋肉のバランスが崩れることがよくあります。

【役立つ運動方法】
適度なウェイトトレーニングとストレッチバンドを使った体操を組み合わせて実施してみてはいかがでしょうか。筋肉が強化され、患部が伸びると可動性が高まり、姿勢が改善されます。
◆倦怠感

化学療法による疲労感と慢性的な倦怠感

【役立つ運動方法】
ガーデニング、ウォーキングのような初歩的なものから、ジョギング、ウェイトトレーニングまで、体をしっかり動かすことです。但し、疲労感が大きい際は強度なトレーニングはお勧めしません。

どの運動がご自分にとって良いかは、治療の段階や症状として出ている副作用の状況にもよります。
運動計画を立案・実施する前に、必ず医療従事者に相談してください。
また、乳がん術後ケアコラムでは運動の1つとしてヨガについてのコラムもございます。

是非こちらもご覧ください。

Amoena Worldwideより一部引用

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この記事を書いた人:宮浦@ピンクリボンアドバイザー
この記事を書いた人
宮浦@ピンクリボンアドバイザー

2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。

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