乳がん術後ケアコラム

インフォームド・コンセントについて

2021.11.29インフォームド・コンセントについて

先日、乳がんではないのですが、身内が手術を受けることになり、インフォームド・コンセントに立ち会いました。
インフォームド・コンセント(informed consent)とは、直訳すると、「情報に基づく同意」です。
医療現場では「IC」と略されて使われています。※以下ICと記載します。

ちなみに日本看護協会のHPには以下の通り記載されています。

-インフォームド・コンセントとは、患者・家族が病状や治療について十分に理解し、また、医療職も患者・家族の意向や様々な状況や説明内容をどのように受け止めたか、どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスである。
インフォームド・コンセントは、ただ単に病状を告げ、同意書をとることではない。日常の場面においても、患者と医療職は十分に話し合って、どのようなケアを行うか決定する必要がある。-

上記の通り、ICでは患者さんの体の中でどのようなことが起こっているか、これから実施する検査や治療の内容、また処方される薬について、医師が専門用語をより分かりやすい言葉で細かく説明をします。また、患者さんは内容をよく理解し、納得した上で同意してから治療を受けることができます。

今回のIC立ち合いの際、医師が手術の説明をしている時に「わかりますか?」「もう一度お話ししますか?」と何度も止まって私たちが理解しているかどうか確認してくださいました。
以前、乳がん患者さんからICでの体験談として「わからない」ことが「わからない」、「あまり頭に入ってこなかった」、「何度も聞いて先生に申し訳ない」という気持ちになったという話を思い出し、IC終了後、身内に「すべて理解できたか」と尋ねたところ、「すべてではないけど、納得ができて治療に望めそうだ」と話しており、安心しました。

乳がんの手術は大きく分けて「全摘」「温存」「再建」の3つありますが、どれをとっても複雑で1人1人違います。また乳がんの治療は長く続く為、治療工程を全部説明されても、自分だったら理解できるかどうか不安だと思いました。ただ、不安になった時に「不安である」ことを医療従事者に伝えることも大事だと改めて感じました。

患者・患者の身内・医療従事者とそれぞれ立場がありますが、ICという制度でお互いが近くなり、病気としっかり戦う準備を一緒にできますね。自分が患者になった時には、理解できるまで何度も質問したいと思います。

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この記事を書いた人:宮浦@ピンクリボンアドバイザー
この記事を書いた人
宮浦@ピンクリボンアドバイザー

2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。

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