乳がん術後ケアコラム
乳がん治療の副作用を和らげる方法
2022.1.25乳がん治療の副作用を和らげる方法
乳がんの手術後の治療では様々な副作用が起きる場合があります。
「乳がん治療の副作用を和らげる方法」と題し、Amoena社が作成したものを日本語訳し、掲載いたします。
乳がんの治療や体調不良時、私達は当たり前に実施すべきことを忘れがちです。例えば、十分な睡眠をとる、深く呼吸する、屋外で時間を過ごす・・・これらはいわゆる自然治療法です。自然は体に負担をかけず治療することができます。今回は、自然なものとして、生姜とエッセンシャルオイルについてお伝えします。
1.生姜
東洋医学では生姜は胃の不快感を和らげることができるといわれています。ある研究結果では、術後の悪心を軽減するプラセボ(※1)よりも効果的であることを示しています。
※1:プラセボ
プラセボとは、本物の薬と見分けがつかないが有効成分が入っておらず、臨床試験に使用するためのものです。日本語で「偽薬(ぎやく)」と訳されることもあります。薬としての効き目のない乳糖やでんぷんなどを錠剤やカプセル剤などにし、薬のようにみせたものです。また、プラセボ効果とは、本来は薬としての効果をもたないプラセボを服用し得られる効果のことです。プラセボを服用することで、病気の症状が改善することがあります。また反対に、プラセボによって副作用(有害な作用)が出ることもあります。この効果は、生体が本来有する自然治癒傾向、自然変動をベースに、患者さんの暗示効果や期待効果、治療環境などの諸要因の影響により生じる結果の総和と理解されています。一般に、不安・緊張と疼痛に関連した症状ないしは病態はプラセボに反応しやすいと考えられています。(引用元:日本ジェネリック製薬協会)
生姜の使い方:ジンジャーティー
生姜を洗い、皮をむいた生の生姜の薄切り4〜6枚を、2カップ(500ml)の水で10〜20分間茹でます。
ライムジュース、蜂蜜、アガベシロップ(※2)を加えて甘くします。
※2:アガベシロップ
テキーラの材料でもあるアガベという植物から作られる甘味料。メキシコを中心に広がる植物で、主にブルーアガベの根茎の部分を絞って作られています。白砂糖より1.3〜1.5倍の甘さがありながら、スッキリとした味わいです。また、血糖値の上昇を示す指標であるGI値が低く、白砂糖のGI値が約109であるのに対し、アガベシロップのGI値はその1/4です。血糖値を急激に上昇するのを抑える働きがあります。
また、生姜で調理(野菜料理、炒め物、スープなど)するのもお勧めです。
2.エッセンシャルオイル
「治療中にエッセンシャルオイルについて知っていたらよかった・・・」と、乳がん体験者の声をきいたことがあります。アロマテラピーとは、植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法です。アロマテラピーの活用は、心と身体のリラックスやリフレッシュを促し、体の健康のバランスを整えることを目的としています。
•ラベンダー、マジョラム、ローマンカモミール、イランイラン、サンダルウッド、バニラビーンズなど
ほてりや骨の痛みが睡眠を妨げた際、睡眠時のリラックス用としてご使用ください。
•ティーツリーオイル
豊富な特製をもつヒーリングオイルとして知られ、エッセンシャルオイルの中でも、比較的安全性が高いとも言われています。このため、アロマテラピーはもちろん、家庭での洗濯や掃除、その他にもオールマイティに利用されています。化学療法は、指の爪と足の爪を弱める可能性があります。ティーツリーオイル治療中に爪に使用して、爪を保護し、成長を助けることができます。
•フランキンセンス
クレオパトラや楊貴妃が愛用したともいわれ、香料の中で最も古い歴史を持つ香りです。
免疫サポートや抗炎症剤としてお試しください。
安全だと思われる場合でも、新しい方法を試す前に、必ず医師に相談してください。
- この記事を書いた人
- 宮浦@ピンクリボンアドバイザー
2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。