乳がん術後ケアコラム

空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」の開発者インタビュー

2022.1.25空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」の開発者インタビュー

空気でボリューム調整ができる「アダプトエア」の開発者インタビュー

アダプトエアは2021年5月17日アモエナ公式オンラインショップ限定で販売を開始しております。
今回のコラムはアモエナ社の製品マネージャーのClaudia Reichl(以下 Claudia)、乳がん術後のシリコンパッド開発のプロジェクトマネージャーであるNils Stelter(以下Nils)が、女性のニーズをどのように受け止め、革新的な製品を発売するまでについての対談を日本語翻訳したものを掲載します。

―アモエナ社は、新製品の開発に対する着想どこで得ていますか?

Nils:新商品のさらなる開発を可能にする新しい技術の可能性見つけた時、新素材を発見した場合などです。これにより乳がん術後ニーズにさらに応えていくことができます。乳がん手術後の女性のニーズは多々ありますので、日々勉強しています。

―女性のニーズについてどのように学びますか?

Claudia:アモエナは乳がん術後シリコンパッドを製造する世界的な企業として、さまざまな国の女性から多くのフィードバックをいただいています。私はプロダクトマネージャーとして、常に市場の近くにいて、同僚とこのフィードバックを体系的に評価しています。
他にも乳がん患者さんと直に接し、その際の課題を吸い上げてくれる専門の小売業者や医療スタッフからのフィードバックも活用しています。製品開発で彼らの仕事をどのようにサポートできるかをよく聞き、考えています。

―自分にジャストフィットするシリコンパッドを見つけるのは難しいですか?

Nils:シルエットは多種多様ですので、多くの種類の製品を作っていますが、それらがすべての患者さんに合うかどうかは難しいです。
Claudia:不均一で敏感な瘢痕がある女性もいれば、投薬による激しい体重変動を経験したり、実際に既製品の中間のサイズが必要だったりする女性もいます。乳房領域のリンパ浮腫は、短時間でシルエットが変化することがよくあります。これらすべての場合において、個別にカスタマイズできるシリコンパッドが必要だと感じています。
Nils:Claudiaの話す女性たちは適切なシリコンパッドを見つけるのに苦労することが多い方ですね。私たちは過去数年間、解決策に取り組んできました。今まで悩んでこられた方に最適なシリコンパッドとして、アダプトエアは自信を持ってお勧めできます。

―アダプトエアは何が特別なのですか?
アダプトエアは特別に開発されたバルブがあります。小型の特別に開発されたポンプ

Nils:アダプトエアは特別に開発されたバルブがあります。小型の特別に開発されたポンプを使用して、シリコンパッドの中に空気を簡単に追加したり、抜いたりできますので、女性のシルエットに合わせて個別にカスタマイズできます。
Claudia:シリコンパッドの裏側は胸壁に個別に適応し、快適にぴったりとフィットします。温度調節機能のアウトラスト素材(コンフォートプラス)は、フォームの下で汗をかきにくくなります。また、とても軽量で、従来のシリコンパッドの半分位の重さになっています。

―しばらくすると空気が抜けませんか?

Claudia:特別なバルブのおかげで、空気は自分で抜くまでボリュームはそのままです。テスト着用者から、空気が抜けることはなく、何ヶ月も空気を追加する必要がないことの報告がありました。また、飛行機でテストした場合でも、目立ったボリュームの変化はありませんでした。アモエナのオフィスには、3年間ほとんどボリュームが変わらない試作品があります。
Nils:バルブの開発は私たちにとって最大の課題の1つでした。テスト着用者と一緒に完璧なプロトタイプを開発した後、製品が最終的に生産に入る前に、製造プロセスの開発にさらに2年近くかかり、細心の注意を払いました。

―アダプトエアは素晴らしい製品なのですね?

Nils:アダプトエアは最高です!現在ご使用のシリコンパッドに満足している方は多くいらっしゃると思います。しかし、本当に適切なシリコンパッドを見つけていない、またはシリコンパッドのフィット感に関してとても高い条件をお持ちの方が妥協しているかもしれません。その方々にアダプトエアをお勧めしたいです。

―今後の商品開発について教えてください。

Nils:アダプトエアは、特別なシリコンパッドであり、個別にカスタマイズできます。しかし、私達はさらなる個別化、完全なカスタマイズには到達しておりません。将来の課題として残っています。
Claudia:将来的には、もっと乳がん体験女性や専門小売店にも熱心に耳を傾け、継続的に製品を開発していきます。私たちのシリコンパッドを着用し、「お気に入りの服を着て、自信を持って人生を歩むことができる!」と話されている女性を見ると、毎回感動します。それが私の日常業務のモチベーションになります。

Claudiaはアモエナに18年間在籍しており、製品マネージャーとして、シリコンパッドに関するすべての製品関連の活動を調整しています。また、製品開発、マーケティング、販売の間の中心的なインターフェースとして活動しています。

Nilsは、製品開発のプロジェクトマネージャーとして20年以上会社に勤務しています。新製品の開発や試作品の製作に加えて、生産工程計画・実施も彼の仕事のひとつです。

今後も2人は数多くの同僚と協力して、乳がん術後の女性の自信を高めるような、その方の人生と共に歩むアモエナのシリコンパッドを作り続けたいと思っています。

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この記事を書いた人:宮浦@ピンクリボンアドバイザー
この記事を書いた人
宮浦@ピンクリボンアドバイザー

2012年よりアモエナ製品担当。同年より日本乳癌学会学術総会を毎年聴講。また、ピンクリボンアドバイザー制度創設2013年から受験。同年初級、2014年中級、2016年上級を取得(すべて第一期)。

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